大熊ファーマ代表の馬場です。当社がApp Storeで公開している社会保険労務士試験の対策アプリ「社労士 予想問題3000問・弱点復習」について、作ったきっかけ、試験のどこを重視して設計したか、そして開発で苦労した点をお話しします。
1. 家族の「こんなアプリがあればよかった」から
このアプリを作ったきっかけは、私の兄です。兄は最近、社労士の資格を取りました。
その兄から聞いて驚いたのが、試験対策にかかる費用です。通信講座などを選んで講座費用を抑えても、模試の費用なども含めると、全体で7万円ほどかかったそうです。そのうえで「安くて、こういう機能があるアプリがあればいいのに」と提案されたのが、このアプリの出発点でした。
2. 社労士試験は「長さ」との戦い
開発にあたって、まず重視したのは試験そのものの性質です。社労士試験は試験時間が長く、問題文の文章量も多い試験です。
受験者には、兄のように働きながら勉強している社会人の方が多くいます。そうした方にとって、これほど長い時間集中し続ける試験を受けるのは、大学受験以来という場合も少なくないでしょう。知識を身につけることに加えて、本番の長丁場に耐えられる体力と集中力を、日々の学習の中で準備しておく必要があります。
3. 科目ごとに整理された問題
社労士試験は出題範囲が広く、科目ごとに覚えるべき内容が大きく異なります。そこでアプリでは、労働基準法、労災保険、雇用保険、健康保険、国民年金、厚生年金、一般常識など、全10科目に問題を分けて収録しました。今日はこの科目、と決めて取り組めるので、限られた時間でも計画的に学習を進められます。
4. アプリでこだわった機能
実践形式の問題
本番を意識した実践形式の問題を多く収録しています。問題文の長さも、本番の文章量に近づけることを意識しました。机に向かう時間が取りにくい社会人の方でも、通勤時間やちょっとしたすき間時間に、スマホで手軽に取り組めます。
学習時間の記録
長時間の本番に備えるには、どれだけ勉強を積み重ねてきたかを自分で把握できることが大切です。そこで、学習時間を記録できる機能をつけました。積み上がった時間が目に見えると、それ自体がモチベーションにもつながります。
分野別の正答率と弱点復習
学習時間の記録の下には、分野ごとの正答率が表で表示されます。どの分野が得意で、どこでつまずいているのかがひと目で分かるので、苦手な分野の問題だけを選んで解き直せます。
さらに、これまでの学習状況をもとに、AIがおすすめの問題をピックアップします。「次に何をやればいいか」を考える時間を減らし、苦手の克服に時間を使えるようにするための機能です。
5. 兄に使ってもらって
試作の段階から兄に使ってもらい、意見をもらいました。「電車の中で解けるのがいい」「分野別の正答率で苦手が分かる」「本番の長さを考えると、学習時間を記録できるのはありがたい」といった声は、実際に試験を乗り越えた人の言葉として心強いものでした。
一方で、指摘をもらって直した点もあります。問題文の長さを本番に近づけたこと、苦手な分野だけを解き直せるようにしたこと、解説を厚くしたことは、いずれも兄の意見を取り入れたものです。
6. 開発で苦労したこと
一番の苦労は、3000問という問題数の作成と見直しです。数をそろえるだけでなく、一問一問が正確で、学習に役立つものになっているかを確認する作業には、想像以上の時間がかかりました。
もう一つは法改正への対応です。社労士試験が扱う労働・社会保険の法令は改正が多く、問題の内容を最新の制度に合わせ続ける必要があります。受験される方が安心して使えるよう、今後も内容の見直しを続けていきます。
7. 画面で見る使い方ガイド
ここからは、実際の画面に沿ってアプリの使い方を紹介します。画面の下に並んだ「ホーム」「選択式穴埋め」「横断整理表」「学習記録」「設定」の5つのタブから、それぞれの機能に移動できます。
ホーム:今日の学習と分野別の問題
ホーム画面の一番上には、何日続けて学習しているかを示す「連続学習」と、その日の学習時間を示す「今日の学習」が並びます。毎日少しずつでも続けることが合格への近道なので、まずはこの連続日数を途切れさせないことを目標にしてみてください。
その下にあるのが「AI弱点・関連単語復習」です。これまでに間違えた問題の履歴と、法律用語のキーワードを照らし合わせて、復習用のテストを自動で作ります。「復習テストを開始」をタップするだけで、自分の弱点に合わせた10問に取り組めます。
さらに下には、労働基準法、労働安全衛生法、労働者災害補償保険法、雇用保険法など、科目ごとの予想問題が並んでいます。取り組みたい科目を選ぶだけで演習を始められます。
問題演習:解いたらすぐに根拠を確認
問題演習の画面では、本試験と同じように、選択肢の中から最も適切なものを選びます。画面の右上には経過時間が表示されるので、1問にかける時間を意識しながら解けます。
回答すると、すぐに正解と、その根拠になる条文が表示されます。「なぜその答えになるのか」を条文で確認する習慣をつけることで、似た論点の問題にも対応できる力がついていきます。
選択式穴埋め:足切りを防ぐ条文対策
社労士試験の選択式は、科目ごとに基準点があり、1科目でも下回ると不合格になってしまう「足切り」の怖さがあります。「選択式穴埋め」タブでは、重要な条文の空欄に入る語句や数字を選ぶ形式で、選択式の対策に集中できます。
たとえば労働基準法第20条の解雇の予告であれば、「少なくとも何日前に予告しなければならないか」といった空欄を、選択肢から選んで埋めていきます。複数の空欄をまとめて解答し、一括で正誤を確認できます。
横断整理表:まぎらわしい数字をまとめて比較
社労士試験では、法律ごとに少しずつ異なる数字を正確に覚えることが求められます。「横断整理表」タブでは、主要な法令の消滅時効の期間や、事業所・被保険者の届出期限など、混同しやすい数字を法律をまたいで比較できます。5日、10日、14日といった似た数字の違いを、表で整理しながら覚えられます。
学習記録:時間と正答率を見える化
「学習記録」タブの学習レポートでは、直近7日間の学習時間が棒グラフで表示されます。その下には分野別の正答状況が並び、科目ごとに何問中何問正解したかと正答率が、色のついたバーで示されます。正答率の低い科目がひと目で分かるので、次にどこを復習すべきかがはっきりします。
8. 受験される方へ
社労士試験は範囲が広く、長期戦になる試験です。高額な教材をそろえる前に、まずは手元のスマホで問題に触れてみる。このアプリが、そんな最初の一歩や、忙しい毎日の中での積み重ねの助けになればうれしく思います。
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